
「不安の海」
好きな人に振られた夜、
うらみが身体中に広がった。
恨みを食べて生きる女。
その目を力強く開かせる。
不安が強いほど、生きてやると思った。

「陳列される女」
絵の留学に行くために昼と夜、金を稼いだ。
手段を選ばなかった。私は商品。
陳列された私。
考えるのを一切、やめた。

「吐くこと」
きょうも吐くことになった。
脳がマヒしている。
この儀式が終わらないと、
私は生きられない…。

「思春期」
コントロールできない。
体の成長をやめたかった。
私の体が成長したら、もっといじめられる。
抵抗したら、殺される。
その大きな不安の海に、私を沈めてください。

「月に照らされる私の居場所」
摂食障害が治らず、どこにいても不安感が強く、
どうすれば居場所が作れるのか。
家族から差し伸べられる手を無視して、私の世界にひたり続けた。

「自滅と甘え」
自虐行為は絵を描くことで浄化されていた。
自分を牢屋に入れて、心臓をもぎ取って、首つり。
「どんなことをしても、絵の中では、私は自由だ」
絵とビジョンの力
自死からの生還「命の叫び」6人展
2024年11月26日(火)~12月1日(日)
於 中和ギャラリー