アートセラピーとは?

絵は、言葉以上に描く人のメッセージを明確に伝える媒体です。

そして、絵に込められたメッセージやサインを読み、絵を使ってセラピーやカウンセリングを行う専門家がアートセラピストです。

アートセラピーには、浄化やヒーリングが起こる「治療」の側面や心理テストの補助道具として、「判定」の側面があります。

また、健常者の「自己成長」や「問題解決」の技法としても使用されています。

注)広義のアートセラピーとは芸術療法をさし、絵画療法・音楽療法・心理劇・ダンス療法・ 写真療法・書道療法・陶芸療法等があります。日本では、アートセラピーを「絵画療法」ととらえることが多いですが、これは、狭義のアートセラピーのことです。

アートセラピーのお話|オーロラ代表 加藤

オーロラ・アートセラピーの特徴

オーロラは、1989年、日本で初めてのアートセラピスト(絵画療法士)養成スクールとして開設されました。

アートセラピストとして必要な基礎知識と技術をマスターすると同時に、セラピストに必要不可欠な自己理解を深めるための多岐にわたるカリキュラムを用意しています。

1. 50年以上の研究をベースにした高い専門性

日本のアートセラピーは50年以上の歴史を持ち、代表の加藤るり子は、その当初から研究と臨床に携わってきました。

オーロラは、そうした研究と実践を基に、絵を心理学的に深く読み解くことに定評があります。

こうした豊富な研究実績や臨床経験が、うつや統合失調症、パニック障害、適応障害、ADHD、アスペルガー、または、不登校やいじめ、虐待等といった問題を抱えるクライアントや子どもたちに根本から取り組めるセラピストの養成を可能にしています。

2. 徹底した就業サポート

オーロラの特徴は、高い就業率です。

アートセラピーの就業を希望する方たち(適性が認められた方)に、就業サポートを行っています。

このサポートは、卒業後も無料で何度でも受けられます。また、希望者には、教育・福祉・介護・心理臨床や病院等での見学・実習・研修等を提供しています。絵画教室や起業等のプロジェクトの立ち上げから継続運営、集客方 法、プログラム作成等、アートセラピーをお仕事にしたい方を徹底的にサポートします。

3. ユング心理学に基づくアートセラピー

ユングは、フロイトの精神分析の系譜を引き継ぐ精神分析家です。

オーロラは、ユング心理学に基づき、象徴(シンボル)等を読み解くことでアートセラピーの知識と技術をマスターし、ユング心理学の自己実現に至る過程を体験的に学びます。

ユング心理学の技法には、絵画療法、箱庭療法、夢分析などがあります。

4. セラピストとしての自己肯定感と自信の獲得

セラピストになるために、自己理解は必須です。自分の枠や概念、習慣的な反応・行動のパターンを理解していないと、その制限の中でクライアントを判断してしまうからです。

特に、トラウマやインナーチャイルドは悩みの根本原因であるだけでなく、自己肯定感や自信のなさの原因ともなります。トラウマの理解と解消を体験的に経験することで、セラピストとして一人で立つための自己信頼を獲得します。

その結果、クライアントへの深い共感、受容、そして適切な対応力が身につきます。

世界のアートセラピー

アートセラピーは、比較的新しい学問のジャンルに入ります。

日本では 55年ほどの歴史です。 海外では、アメリカやドイツ、イギリスなどを中心に各国で取り組まれ、展開してきました。

アートセラピーは、精神医学領域の治療的または診断的手段としての研究が1つの大きな分野としてあります。

2つ目には、絵を描くだけで治療的な効果があるという取り組みが、世界的な大きな潮流としてあげられます。

3つ目は、心の病を持つ方々の社会復帰や生活支援を応援する試み、4つ目は、病跡学(パトグラフィー)という分野で、天才の芸術家たちの作品を病理と重ね合わせながら研究する領域も大きく広がっています。

日本のアートセラピー

精神障害者のグループ絵画療法
※中心にいるのが加藤るり子

日本では、1969年に、今の日本芸術療法学会が研究会として立ち上がり、オーロラ代表の加藤るり子は、その当初から関わってきました。

医療に携わる人々、芸術に興味のある医療従事者が、主に集っていました。

日本のアートセラピーでは、精神科領域で、バウムテストや人物画テストなど診断の補助道具として、当初からよく活用されていました。

精神障害者のグループ絵画療法
※中心にいるのが加藤るり子

また、全国の精神科の病院では、作業療法と称して、絵画療法や陶芸療法、音楽療法、詩歌療法、書道療法、写真療法など各病院ごとの特色を出しながら、地域ごとにアートセラピーが行われていました。

教育現場でも、現在の特別支援学校や特別支援学級で、絵を担当する先生たちが発達障害の子どもたちに絵を描いてもらい、研究し、セラピーに結びつける試みが行われていました。また、精神医療の分野では、神経症圏の人たちを対象として、絵によるグループや個人の精神療法が行われていました。

アートセラピーの活用法

子どものアートセラピー

子どものアートセラピーには、二つの側面があります。子どもは絵を描く中で自然と家庭や学校での心理的ストレスを絵の中で発散、浄化(カタルシス)し、元気になっていきます。これが、一つ目の治療的側面です。

二つ目の側面は、絵から子どものヘルプサインを知ることができます。

保育園や学校でいじめや仲間はずれがあった時、両親の不仲、下の子が生まれて愛情を奪われたと感じた時、思春期クライシス、学業や進路で悩んでいる時など、子どもの絵には必ずヘルプサインが現れます。そのサインを読み取り、子どもたちが自信を持って、その課題を乗り越えられるようにサポートすることができます。

以下の施設で用いられています。

各種学校、幼稚園・保育園、支援学校、支援学級、養護施設、障害者施設、児童相談所、教育相談所、子ども絵画・造形教室、放課後デイサービス 等

健常者のアートセラピー

絵を描く人の潜在意識が現れます。言葉によるカウンセリングより相手の心を理解しやすく、来談者との関係性やラポール(信頼関係)も短時間で着く特徴があります。

最近では、以下のジャンルでも幅広く活用されています。

・企業のメンタル・ヘルス分野や社員研修

・整体師やエステシャンによる心と身体のトータル・ケア

・結婚相談所等での相性診断やカップル・カウンセリング

・カルチャー・スクール

・高齢者のための若返りと認知症予防のためのプログラム 

精神障害者のアートセラピー

精神科の領域では、心理テストの補助道具として、主に判定として使用されています。

また、絵には、ひきこもりやうつ等の危機サインや回復過程が現れます。

臨床の現場では、グループ絵画療法や個別絵画療法など心の病の対象別に幅広く行われています。

患者さんの心の状態を理解し、必要なサポートをアートセラピーからすることができます。

アートセラピーの魅力「絵は人生そのもの」|オーロラ代表 加藤