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卒業生の活動・体験談4
圓崎弥生(造形教室 こどもの木 主宰)
今ではこどもの造形教室以外考えられない私ですが、オーロラで学んでいた頃は、アートセラピーをどう生かしていくか迷いながら過ごしていました。オーロラでは、自分の絵を通して適性や適職も見ていきますが、その中で、先生や仲間たちから「子ども対象の仕事が向いている」と気づかせてもらったこと、そして、オーロラの研修システムで、卒業生たちの運営している子ども絵画・造形教室等を見学したり、そこで実習を積むことで、「子ども造形教室を立ち上げる!」という自分の道がはっきりと見えてきました。
それからは、「こどもの造形教室」を成功させている自分の姿を常に意識するようにしました。オーロラのアートセラピー・テクニックで、「1年後の私を描く」というものがありますが、そこで、「のびのびと造形活動する子どもたちに囲まれて生き生きとしている自分」を描き、恒にアンテナを高く張るようにしました。
すると、おもしろいことに共時的に、幼稚園の造形講師の仕事や条件のよい教室物件等のチャンスが向こうからやってくるのです。そして、「1年後の私」を描いたちょうど1年後、本当にその絵が現実になったのです! 教室開講初日、「なんて楽しい仕事だろう! 私はなんて幸せなんだろう!」と感動したのを今でも覚えています。
教室に来る子どもたちは一人ひとり全く違う個性を持っていて、発想の豊かさには毎回驚かされます。子どもたちのありのままの姿を受けとめて理解すること、そして、絵のうまいへたではなく、ありのままの姿を表現する楽しさや素晴らしさを伝えることに、アートセラピーはとても役立っています。これからも、子どもたちが安心して自分を表現できる場、心から制作を楽しいと思える場を目指してやっていきたいと思います。
教室の立ち上げと経過
開講前準備:
会場探し(アパートの1室を借りる)
備品・画材等は最低限必要なもの(クレパス、水彩等)だけ揃え、それ以外は各月の収益に合わせて購入。
広報活動(HP、ちらしづくり・配布、口コミetc)
開講前に無料体験を行い生徒募集(会場費をカバーできる人数から開始)。
開講時: 生徒数 11人(週2回開講)
2年後: 生徒数 30人(週3回開講、この時点で空き待ちの生徒数20人)
現 在: 生徒数 40人(週4回開講)

卒業生の活動・体験談5
濱谷園枝(子ども絵画教室 G-child 主宰)
私の中には、「未来を担う青少年育成に、子どもの絵画教室ができたら素晴らしいなぁ」という漠然とした思いがありましたが、どうしたらよいのか、または、どんな教室にしたいのか、何が私にできることなのか、模索し続けていました。そんなとき、ポンッ!と目に入ってきたのが、オーロラのアートセラピーでした。「絵には潜在意識や、自分の内なる秘めた心が表れる」
私自身、うれしいとき、悩みや苦しんでいたとき、悲しいとき、心の中を吐き出すように絵を描いていた体験があったことを思い出し、その瞬間、「これだ!」と確信しました。絵の技法を教えるのではなく、子どもの内面や個性を引き出し、子どもたちが明るく光輝くお手伝いができる教室を開所したい」と自分のビジョンが見えてきました。
オーロラでは、多くのことを学びましたが、一番大きかったのは、自分が変わることで周囲や環境が変わること、そして、「やる!」という強い決意ことから人生が始まる、ということでした。実際、私にあるのはビジョンだけで、資金も、教職者や経営者としての自信もない、拠点もない、といった「ないないづくし」でした。でも、発想を転換するとビジョンだけはある! 自信をなくすたびに、「何のために教室を開きたいのか?」という原点に何度も何度も立ち戻り、そのたび知恵と勇気が湧いてくるのを感じました。
また、オーロラの研修システムの中で、開所までにどんな準備が必要か具体的に指導してもらい、それを行動化していきました。オーロラでは、卒業後も子ども絵画教室開設のためのサポートを無料でしてくれます。そして、11月、ついに自分の教室を持つことができました! 私の教室では、アートセラピーから子どもだけでなく親御さんのサポートもしています。これからもいろいろあると思いますが、子どもたちを通して親御さんや家族、地域の方も輝けるサポートをしていきたいと願っています。
教室立ち上げと経過
開講前準備: 会場探し(区民館での開催)
開講前に無料体験を行い生徒募集
開講時: 生徒数 5人(2か所の区民館で開催)
現 在: 生徒数 10~15人
(自宅を拠点としたかったので、自宅を引っ越し。現在は自宅で開催)
卒業生の活動・体験談6
竹内智子(こども絵画・造形教室 アトリエ「トロッコ」主宰)
私が、「子ども絵画教室を開く」という選択肢があることを意識したのは、「アートセラピー・インストラクター・コース」受講中のことでした。コース終了後、オーロラのパステルルームや卒業生たちの子ども絵画・造形教室で研修を受けながら、本気で開業を考えるようになりました。それが4月のことだったのですが、その時点で10月1日のスケジュールに「アトリエ開業」と書き込みました。 そうすることで「いつかは開業‥‥」という曖昧なものではなく、自分が具体的に動けるような気がしたからです。
そして、8月頃から準備を始めましたが、10月1日の念願の開業時に入会してくれたのは、たったの1人でした。「厳しいものだなあ」と思いましたが、研修先の大先輩の「チラシよりも口コミ!」という言葉を信じ、とにかく自分らしいアトリエをやっていこうと努力しました。その結果、その言葉通り少しずつ口コミで生徒が増え、開業4年目の現在は幼稚園の年中~高1まで30名を越えました。夏休みの特別教室は、のべ100名以上のお子さんが来てくれたんですよ。
私がアトリエを運営するに当たって大切にしていることは、「本人の満足感が第一」ということです。アトリエにはいろんなタイプの子供たちが来ます。とにかく自由制作がしたい子、逆にテーマを与えてあげないと手が動かない子‥‥。最初は、子どもの足並みがそろわないことにヤキモキしたり焦ったりしていましたが、実は、それは私の都合だったのです。 私のアトリエは、学習塾ではないし、図工の成績を上げたり、コンクール1位を目的としているわけではありません。それより、本人が「今日も描いて、作って楽しかったぁ」と言ってくれるのが、私にとって一番です。
私の場合は、とにかく始めて、運営しながら、自分の考え方ややり方を模索してきました。やっていく中から違った形や新しいアイディアが出てきたり、子どもたちが教えてくれたり‥‥楽しみながら、今も勉強中です。
教室開講までの経過
開講前準備:
4月に決意
8月‥‥HP制作、チラシ制作、画材・備品等の準備
9月初旬‥‥チラシ配り
9月中旬‥‥無料体験開催
10月‥‥開講
*会場は、自宅のリビングを開放。汚れることを厭わなければ一つの方法。
卒業生の活動・体験談7
西山裕美 (絵画造形教室「お絵描きひろば」主催)
絵画教室を開き、400人近い子どもと関わっています!
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私は結婚前まではデザインの仕事をしていました。しかし結婚後、地方に移り住み子育てに追われる中で、だんだん「お母さんでしかない自分」になっていったようです。そんな中、「絵の得意な保護者」として小学生の絵の指導に関わる機会があり、絵を描くことが楽しみではなく、「上手、下手」という評価にとらわれてガチガチになっている子どもたちに多く触れ疑問に思いました。
また同じ時期、高齢者にお絵描きを教える機会があり、「絵を描くってこんなに楽しいのね!」とウキウキされる姿にも出会いました。仕事としての絵しか描いてこなかった私は「絵にはこんな力もあるんだ」と、絵が心に及ぼす新しい可能性に気づきました。
そんな時にオーロラに出会い、当時の私としては清水の舞台から飛び降りるような覚悟で「アートセラピスト通信養成講座」を受講! スクーリングのため高知から東京まで数回通いました。オーロラではアートセラピーの知識と技術だけでなく、私が感じた以上の絵と心の深いつながりを学びました。
受講中、いつの間にか「お母さん」や「妻」の役割に拘束されていた自分に気がついたり、また幼少期からの「いい子でいなければならない」という縛りなど、気づかぬうちに自分を規定し、制限していたものにたくさん気づけました。そして、気づいたものをひとつずつ手放したとき、将来の夢を描けるようになりました。加藤先生に背中を押していただいて、思い切って「行動」してみたら、一気に世界が拓けてきました。
ただの「お母さん」として20年近く過ごしていた私が、この3年で、自分の絵画教室を持ち、2つの幼稚園で年少から年長まで全園児の絵画の授業を受け持ち、園内教室や系列の文化教室でも「お絵描き」の楽しさを子どもたちに伝えるようになったのです。延べ人数にすると400名近い子どもたちに関わっていて、それは数年前オーロラで「5年後のビジョン」として描いた絵と全く同じだったのです。
また、小学校の親子教室に呼ばれ一度に100名ほどの親子を対象にワークショップを開くこともあります。ふだん緊張しながら図工の授業を受ける子どもたちや、日常の生活では絵を描くことなどほとんどないお母さんたちに、自分の手で「美しいもの」を描いてもらった時の笑顔は格別です!
これからは自分の教室だけでなく、多くの人に美しいものに触れてもらえることをライフワークにしていきたい…これが、今のわたしの新しいビジョンです。その瞬間、心も解放されてゆく…そんな体験をできるだけ多くの人に伝えていきたいです。
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