今日、紹介するのは系統的自由画法!
系統的自由画法では、自由画を継続的に描いていきます。
毎回、心に浮かんだものに焦点を当て、自由に絵にします。
作品が4~5枚になったら、セラピストが、描き手の傾向をまとめ、次のステップを提案します。

今回の絵は、60代男性、教育者の絵。

Screenshot



4枚の絵の共通点が見えたかな?
筆圧が薄いので、やさしい男性のように見える。
色が明るく、軽やかで、楽しげで、彼がポジティブで明るい人柄であることがうかがえる。

手や地球、水源などのモチーフと、放たれた丸いボールたちの対比は、人へのサポートや応援、人に与えることに焦点があたっていると捉えられる。

絵の左下から右上、下から上へのベクトルは、未来志向型で、人々がより良くなることを望んでいるように見える。

次のステップとして提案したのは、
「筆圧を強くして、茶色などの汚い色を使い、心のままになぐり描いてごらん」
「人ではなく、自分の内側に焦点をあててごらん」

そして、次の絵が描かれる。

青い枠の中に彼が見た世界は、少年の頃に夢みた自由で何でもできる世界のように見える。
また、周りには、力強く、パワフルで、安定した土台が出現。
彼の未来が予感できちゃうね!!

「俺、わがままになってやる!」と本人。
強く、確信に満ちた言葉。

彼は、人の幸せではなく、自分の幸せに焦点をあてたんだね。
すごいね!
そして、次のステージの扉が開いたんだね。
少年のように、若返って…。

この技法は、いつも本人が無意識にとっている習慣や行動のパターンから脱却し、本来の自分や次のステップを教えてくれるんだよ。

絵を通して変容を起こすことができる、画期的なアートセラピー・テクニックなんだ。